【思い出の装丁_54】でございます。

 

2023年最後の投稿になります。
毎年感じますが、あっという間の1年。
今年も数多くのお仕事に携わらせていただきました。
新しい出会いもあり充実した日々を過ごさせていただきました。
心より感謝申し上げます。

 

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さて、今回の本は

既卒なんてこわくない! 本当に出来る人は社会が放っておかない
2012年 飛鳥新社刊

 

四六判、208頁、ソフトカバー仕様
ブラッシュアップ・ジャパン株式会社代表取締役、
「第二新卒者」「既卒者」に特化した人材紹介サービスを展開されている
秋庭 洋さんの著書です。
 
本書は、飛鳥新社様とはじめてのお仕事で
編集者O様からご依頼いただいた案件。

 

文字装デザインの仕事_1
文字装デザインの仕事_2
文字装デザインの仕事_3

 

本の内容紹介は、

「就職活動は、卒業後、生き方を決めてからでも遅くない」
これは長年、既卒者や第二新卒者の就職をサポートしてきた著者が、
その目で就職戦線を見てきて、導き出した答え。

「新卒で就職しないと取り返しがつかない」という迷信を真に受けて、
中途半端な就職をしても、未来にはつながりません。
メディアも、親も、進路指導の教師も教えてくれない
「既卒か新卒か」よりも大事なこと。

となっております。

 

装丁に関しては、編集様とお話ししていくなかで
写真・装画などのビジュアルを置かないで、
文字のみでまいりましょうという結論になり、
内容と書名からのイメージで大きめタイトルを
傾け勢いを出す狙いで。
書名フォント自体は若干マイルドさのあるものを選んでおり
イケイケまではいかない感じで。

 

↓書名フォントを加工して、ちょいと細かな施しも。

ちょうど2012年あたりは、
マイブーム(?)だったのか、本書のように
斜め書名デザイン仕事が割とありました。

 

他にも同年代ですと

明るいはみ出し ゆかい教授とはみ出し女房
2012年 静山社刊

 

があります。
デザイン構成は上本と似ております。
四六判、342頁、上製本。

 

静山社様との仕事_1
静山社様との仕事_2

出版芸術社様との仕事_1
出版芸術社様との仕事_2

 

ボクらの世代は特に、あのクイズダービーで有名な篠沢教授の著書です。

以下、本の内容紹介より引用、

 

大学教授でありながら、クイズ番組では珍回答を連発。
それでも、トレードマークの黒縁メガネをかけてに
こにこ笑っていることから“ゆかい教授”と親しまれた、
学習院大学名物教授・篠沢秀夫と、そこに輪をかけて明るい礼子夫人の半世記。

50年も連れ添えば、笑っていられる日ばかりではない。
突然おとずれた悲劇もあれば、頭の痛い問題もあった。それでも夫婦は笑っている。
2009年には、教授はALS(筋萎縮性側索硬化症)と判明。声を失い、
四肢の筋肉まで蝕まれ、一日をベッドの上で送る日々。
それでも、今日も礼子夫人は、教授の隣で「あはは」と笑う。

ベッドの上で書き綴った教授渾身の自叙伝は、夫婦、家族、親友、
そして教授を囲む美しい教え子たちとの、愛と絆の物語である。

 

ここまで。

 

性格がともに「陽」でいらっしゃるご夫婦の半生を描いた本。
複数の写真素材をいただき、その中から若かりし頃のお二方の
明るさとお人柄が前面に出ているものをチョイスさせていただき、
それをセピア調に色彩を整え配置させていただいております。

 

何より奥様からデザインに対して
お褒めのお言葉を頂戴でき、
この上なく光栄だった記憶がございます。

本書タイトルは「この明朝体で斜め配置」というのがポッと浮かび、
半ば強引気味に^^押し通して
採用していただいたデザインです。

 

既卒〜
カバー・帯:コート紙 グロスPP加工、
見返し:NTラシャ、表紙:白カード紙、扉:本文とも紙

明るいはみ出し
カバー・帯:ヴァンヌーボV グロスニス加工、
見返し:タント、表紙・別丁扉:アラベール

……………………..

この装丁ブログ、来年2024年で7年目を迎えることになります。
お陰様でなんとか…続けられております。

引き続き、焦らず気負わず
良い意味で淡々と継続できる
と良いなあと思います。
来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

(節目目標10年^^)
あっ、仕事は28日まで営業しておりますヨ。