「酔眼耄碌翁(すいがんもうろくおう)のたわごと」
ジャーナリスト、文筆家の轡田隆史(くつわだ たかふみ)先生の著書。
轡田先生といえば、「ニュース・ステーション」のコメンテーターで
記憶にある方が多いのではと思います。

 

朝日新聞社に入社され、コラムも担当されていたので
タイトルに「酔眼耄碌」などとつけられていますが、
本書は鋭い洞察、観察力で世の中を斬られているエッセイです。

 

装画は、信濃八太郎(しなの はったろう)さん。
編集様を介して描いていただきましたが、
表1は桜の木の下に佇む轡田先生。そして表4には笹舟のイラストを描いていただきました。
この素敵な絵をどう演出させていただくか嬉しく悩みました。
 
ちなみに信濃さんはWOWOWで小山薫堂さんと「W座からの招待状」という番組で
ナビゲーターを務められていて、多分野でご活躍されていらっしゃいます。

 

装丁デザインの方は、先生の既刊著書を拝見するとスタンダードな雰囲気が
多かったので渋さはありながらも柔らかく、エッセイぽく、
若者も手に取れるようなデザイン位置をねらったつもりです。
タイトルフォントは「ベビポップ」というそこれそカワイイフォントなのですが、
文字の縁をデコボコと味付けする事によって、定着感を深め味を出してみました。
(下画像。右)
 
別丁扉もTS-1という味わいある紙を使用し落ち着いた雰囲気にしています。
(下画像。左)
 

 
思えば、最近はこのような重鎮の方の装丁も手掛ける事が少しづつ
増えてきており、自分も「歳を食った証かな」と実感しています。

 

そうそう、このお仕事編集様も8年ぶりの再会(2018年当時)でございました。
今年はご縁復活が多い年!

 

装丁担当