【思い出の装丁_41】でございます。

 

さて、今回の本は、

 

増税が日本を破壊する 本当は「財政危機ではない」これだけの理由
2005年 ダイヤモンド社刊

 

四六判、238頁、上製造本
ダイヤモンド社、編集者T様とのお仕事です。

 

本書は、

虚妄の構造改革によって、日本は増税に追い込まれている。
本書では、
①日本は財政危機ではなく「政策危機」、
②税収が激減しているのは、名目GDPが低迷しているから、
③日本国内は投資不足、
④デフレ下で緊縮財政をすれば財政赤字は拡大する、
⑤100兆円の投資枠で財政再建は達成できる、
という視点から、財政の誤解を解き、増税不要を明らかにする。

といった内容になっております。

 

著者は、日本金融財政研究所の所長および教授、
そして経済学者の菊池英博先生です。
本書をはじめ、

実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠
このままでは日本の経済システムが崩壊する
2007年刊

消費税は0%にできる
負担を減らして社会保障を充実させる経済学 2009年刊

 

など有難くも複数の菊池先生著書をデザインさせていただいております。
装丁に関しては、特にシリーズ感といった装いはなく
その本ごとにゼロベースでデザインを考えております。

 

特に増税が〜本では、まずノート紙に印字をしクシャクシャにした物を撮影、
コンピュータ上で調整しビジュアルとして使用しております。

 

そのままスルっと採用されたデザインだったのですが、
なぜか妙〜に個人的にこの素材を気に入っており、
似たような表現でまた試してみたいと思いつつ
機会がなく15年以上経過しているという…..笑
そんなものかもしれませんね。

 

付き物紙資材は、
カバー、帯共にミスターBにグロスニス引き、
表紙、見返し共にNTラシャ、別丁扉:ミスターB

でございます。

 
これまでの仕事を振り返ると
同じ著者の書籍デザインを担当させていただき、
ある程度、評判が良いと
次の本も担当という好循環が生まれておるようです。
 

その例_1
その例_2
 

普段、仕事の成果というものは
具体的に見えにくいものと思いますが、
そのような担当書籍が増えていくというのは、
長年一つの仕事を続けている証みたいなもの。
とともにご評価いただいている証拠であるかもしれません。
 

その例_3
その例_4

 
そう考えると、
これからも一つ一つの仕事を丁寧に
誠実に取り組んで参らなければと思うのです。