【思い出の装丁_77】でございます。
一気に寒くなってきましたね〜。
 

さて、今回の本群は
 
『知性のBasicシリーズ』です。
上画像にあるのは、
 
3日でわかる確率・統計
3日でわかる哲学
3日でわかる歌舞伎
3日でわかる日本の憲法

 
2001年〜 ダイヤモンド社刊
 
四六判、230頁前後(各本により多少変わる)
 

になります。
こちら『知性のBasicシリーズ3日でわかる〜』
「学び直しの本」というキャッチコピーで
今さら他人に聞けなかった◯◯の基本を、
この一冊で短期間に学べる内容
で、
扱うテーマも多岐にわたっておりました。
 
長く続いたシリーズですが、ボクのデザイン担当はその中間期、
2001年〜2003年あたり。計15冊ほどだったと記憶しております。
 
久しぶりに読み直してみると、充実の内容で大変面白いです。
そして勉強になる。

 

ダイヤモンド社様との仕事_1
ダイヤモンド社様との仕事_2
 
●シリーズ本の装丁仕事●

 
こちら仕事は、編集長・K様から打診をいただき、
その後は各本の編集者とデザインを進めてまいりました。
全体的には明快で目立つ、読みたくなる本。のイメージで
書名や帯キャッチには極太ゴシック体を使用してますね。

 
仕事の流れとしては
まず本文・装丁フォーマットデザインの雛形を作成、決定し
書名や帯、ビジュアルに変化をつけていく工程で、
装丁に関しては各本テーマにより
装画を描き起こししていただくタイプ、
ライブラリより写真ポジ(データ)を借り
デザインに組み込むタイプなど
バリエーションを考えてまいりました。
 

2001年の装丁仕事_1
2001年の装丁仕事_2
2001年の装丁仕事_3

 
写真使用の場合は、編集様とザックリと候補選びをし、
デザイン作成時に当方で2、3つの画像に絞り
採用案決定という流れ。
白地に映えるため上の『哲学』のように
キリヌキ扱いも複数ありました。

 
装画の場合は、内容に沿って描き起こしていただいたので
デザイン的な強さも増し
ビシッと決まったな〜と感じることが多く、
編集様と喜びを共有していたことを思い出しますね。
 

↓歌舞伎本の装画:村上基浩さん、確率・統計本の装画:はらだゆうこさん。
さすがプロのお仕事!と唸りました。素敵です。


 

また、編集様たちとの関係も
本書を共に作らせていただいて、
のちに別本を一緒に作成するというように
徐々に仕事の広がり(人脈)ができていったのも
この時期かなと思います。

 

ダイヤモンド社様との仕事_3
ダイヤモンド社様との仕事_4
ダイヤモンド社様との仕事_5
 

余談ではありますが…
こちら仕事の際、バイク便で入稿・色校正の
やり取りをする機会がグンと増え、
時短になり便利なんだなぁと感じたものでした。
まだMOディスクと出力紙で入稿一式とした時代でしたし
締め切りギリギリ仕事も多かったので
その後もよく利用させていただきました。
 
のちにネットでデータ・PDF入稿OKな時代が到来し
その機会は減っていったのですが….
近年は実に便利な時代になったなぁと実感いたします。
 

2003年の装丁仕事_1
2003年の装丁仕事_2
2003年の装丁仕事_3

 
昔の仕事を掘り返して記事にするこの投稿、
装丁を改めて見返し、ページをめくるたびに
当時のエピソードが蘇ってきますね。
 
今まで多くの方と仕事をし勉強させていただきました。
そしても現在もそれを継続中です。いつまでも精進です。