【思い出の装丁_74】です。
 
 
さて、今回の本は、
 
「人口減少経済」の新しい公式 「縮む世界」の発想とシステム 2004年
2020年の日本人 人口減少時代をどう生きる 2007年

 
いずれも日本経済新聞社(日本経済新聞出版社)刊
四六判、上製造本
経済学者・松谷明彦先生の著書になります。
 
 
2004年の装丁仕事_1
2004年の装丁仕事_2
2007年の装丁仕事_1
2007年の装丁仕事_2
 
 
そして、こちら2冊とも編集者・K様との仕事です。
K様は当時のボクよりだいぶ歳上の方でしたが
光栄なことによくデザインご指名をいただき、
また、そのお仕事ぶりから多くを勉強させていただきました。
 
 
………………….

戦後日本が初めて経験する人口減少は、
経済社会に規模縮小にとどまらない多様な変化をもたらす。

 
人口増加のエネルギーを失った日本が向う先は?
個人の生活から企業経営、政策まで、縮む世界の発想と行動様式を示す。

 
………………….
 
書名(副題にもある)の人口減少とは、
我が国では、少子高齢化が急速に進展した結果、
2008年をピークに総人口が減少に転じており、人口減少時代を迎えている。
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、
2050年には日本の総人口は1億人を下回ることが予測されている。

とこの2冊刊行後より人口減少時代に突入しておりますね。
 
 

 
 
装丁に関して、
人口減少経済〜の方は、
全体的に落ち着いたトーンで。ビジュアル面は
本の内容を投影させた渦巻き状立体作品を配置、
しっとり風のデザインという感じでしょうか。
 
 
一方、2020年〜の方は、年号を書名に入れ
未来について書かれており前向きなイメージも加味したいとのことで、
透明感のある歯車系ビジュアル、帯色など上本に比べもう少し
明るいトーンのデザインにしてあります。
 
ちなみに書名フォントは2冊とも新聞明朝体です。
 
 

 
 
新聞明朝体書名の装丁_1
新聞明朝体書名の装丁_2
新聞明朝体書名の装丁_3
 
 
そして上画像にあるように、
『「人口減少経済」の新しい公式』は当時、既に減少しつつあった
人口の問題からも話題になった本でして
帯にありますが2004年上半期ベスト経済書第1位となった本。
先日、こちらの第1位POPを作成してた際に、
本書を思い出したのでした(No.1つながりの同版元ですね)
 
ちなみに、あの『ダ・ヴィンチ』「この本にひと目惚れ」にて糸井重里先生チョイスされた本でもあります(装丁ではなく書名・内容で選ばれてます)
 
●こちらは、糸井先生の『ほぼ日刊イトイ新聞』サイトに掲載された本
 
 
↓K様との別本仕事。また後日ご紹介を。
『人口減少時代の社会保障改革』2005年刊


 
 
日本経済新聞出版様との仕事_1
日本経済新聞出版様との仕事_2
日本経済新聞出版様との仕事_3
 
 
付き物紙資材は、
「人口減少経済」の新しい公式 カバー:ヴァンヌーボV マットニス引き、帯:里紙
表紙:OKフェザーワルツ 見返し:アラベール、別丁扉:ヴァンヌーボV

2020年の日本人 カバー:コート紙にマットPP加工、帯:ミニッツGA
表紙:OKミューズガリバーエクストラ、見返し:新・星物語、別丁扉:OKミューズガリバーエクストラ

となっております。