東京堂出版様の新刊単行本です。
四六判、376頁、上製造本
こちらの本と同じく教養読み物です。
以下、本の内容紹介より引用、
ウクライナ情勢が泥沼化している。
なぜ戦争は始まり、そしていつ終わるのか。
様々な情報が飛び交う中、
本書は、古代ルーシの歴史からこの地域の民族・宗教的背景、
ウクライナ独立以降の現代政治、ナチズムをめぐり政治化する歴史認識問題、
冷戦後の新世界秩序の問題など、
それぞれの分野を代表する専門家が幅広い視野で戦争の背景を冷静に読み解く。
第一線の専門家が叡智を集結して届ける渾身の一作は、
この戦争について多角的な視点から考えるために欠かせない作品である。
ここまで。
装丁に関しては、
あまり硬くなりすぎないように、
上質な教養書として(けれどインパクトも)見せたい。
副題にもある「歴史・民族・政治」、
もっといえば宗教、思想、国際政治まで関係してくるものなので、
この幅の広さが装丁からも伝わればと嬉しい。
とのことでした。
カバーにメイン配置している絵画は、
「夜の放牧』(1908年)
大河と大平原、そこに放たれた馬(に見えます)、
川面に映る光、明けゆく空、澄んだ空気、透明感を感じる色彩。
大変美しい絵画ですね。
作者は、アルヒープ・クインジ。19世紀後半のロシアを代表する
ウクライナ出身の画家です。
編集担当のY様が装丁素材候補の一つとして挙げてくださったものです。
他にもありましたが自分の中では、一択ではありました。
このような存在感がある絵を配置すると装丁に厚みが出ますね。
文字構成はとにかくスッキリ見せたい。
コテコテ細かいことはやらず構成要素をしっかり立てて整った感じに。
(著者の先生方は第一線の著名な方ばかりなので文字サイズも大きめに)
を意識しています。帯はスミ1C印刷(意図的)。
付き物紙資材は、
カバー:サンシオンにニス引き、帯:パターンズF エグシェル
表紙:オパール、見返し:サイタン、別丁扉:オパール
となっております。
いまだ続くこの紛争、各分野の専門家が
この地域をじっくりと読み解いた本書。
是非にご高覧いただけたらと思います。
9.25頃発売予定
装丁、本文デザイン担当