【思い出の装丁_48】でございます。
さて、今回の本は、

 

中国のブタが世界を動かす 食の「資源戦争」最前線 
2014年 毎日新聞社刊

(株)資源・食糧問題研究所代表の柴田明夫先生の著書になります。

 

本書は、
 
世界のブタ10億頭の半分は中国。
そのブタが食糧を食べ、穀物相場が動き、世界各国を基金が襲う!
日本の「食」は大丈夫か?

 
<目次>
はじめに────ブタが引き起こす世界の動向
第一章 ブタが世界の食のステージを変えた
第二章 中国の爆食を支える流通変革
第三章 ブタが動かす世界の食糧調達市場
第四章 二一世紀の食料危機とはなにか

 
という内容です。

 

非常に印象的な書名ですね。
中国のブタを例にとり、経済発展とともに
人々が豊かになり肉食化するため飼料穀物の消費量が増える
という内容で食糧問題に警鐘を鳴らしております。

 

ビジュアルには、書名に沿ったものを配置。
タイトルサイズも大きくし、
全体的には分かりやすい装丁の方向性で。
要のタイトルには光朝体を使用。通常の明朝体よりエッジが効いており
シャープな印象を受けます。
 
あの田中一光先生が開発された書体ですね。
さすが完成度が高いなあと感じます。
 

↓中国関係の装丁仕事は多いです(すべて日本経済新聞出版刊)

 

そういえば当時、編集様には尋ねなかったのですが
ちょうど本書の1年前に柴田先生著書(PHP研究所刊)をデザインさせていただきました。
以前から知り合いの氏だったので、それをご覧になり
自分にデザインの白羽の矢が立ったのかもしれません。

 

「シェール革命」の夢と現実 2013年 PHP研究所刊


 

何れにしても
リピーターになっていただくのは心底嬉しいものでございます。
光栄です。
 

同著者の装丁仕事_1
同著者の装丁仕事_2
同著者の装丁仕事_3
 

また、デザイン面の方で
帯のキャッチを斜め配置してるところに2冊の共通項が見えますが
特に意識してたわけでなく当時の(自分の中の)トレンドだったのかもしれませんね。
動きと煽る感じが出るため現在でも用いることはあります。

 

付き物紙資材は、
 
中国のブタ〜
カバー:コート紙にグロスPP加工、帯:OKミューズガリバーリラ
表紙:OKサンドカラー、見返し:NTラシャ、別丁扉:アラベール

 
シェール革命〜
カバー・帯:Mr.Bにグロスニス引き、表紙:ハンマトーンGA
見返し:ハンマトーンGA、別丁扉:ハンマトーンGA

となっております。