【思い出の装丁_26】でございます。
秋の夜長にご覧頂ければ幸いです。

 

さて、今回の本は、

 

ここがわが家でいちばん大事な場所!家族のキッチン&ダイニング 2004年
定年後が楽しくなるリフォーム もう一度わが家を住み直そう! 2005年

いずれも亜紀書房刊

 

前回の記事で帯高の本にふれた際、
あの本もあったな!と思い出したため登場と相成りました。

ということで帯高本です。

 

2冊とも同じ編集様の担当本で、
2004年刊の家族の〜が有難くも好評だったとのことで
次年刊の定年後〜もシリーズ感を持たせた装丁にしましょうという意図でした。

 

装丁に関しては、

打ち合わせ時点から、
帯に配させていただいる細田雅亮さんの絵画が頭にありました。
抽象画と具象画のちょうど中間あたりの表現でしょうか。

実はこの絵、ライブラリにあったものをレンタルさせていただいたのですが、
使用前よりカタログにて目にしており素敵だなあと印象に残っていた絵。
よってその際にフッと浮かんできたのだと思います。

細田さんにも入稿前に使用の旨をお伝えさせていただきました。

 

リラックス、温かさ、家族などのキーワード
と建築系(リノベーション、インテリア.etc)テーマ

結びついたイメージにドンピシャでした。
 
今見直しても、
やっぱり心地よい感情が湧いてくる大好きな絵画です^^

 
 
  この装丁も憧れの方の装画
 
 

このように装画については
編集様にご提案、即決採用となる時、
複数人(数タッチ)を時間をかけて比較検討させて頂き、採用(製作)に至る時、
様々で、これもケースバイケースです。

 
本の外側に関していえば、
前者だから良いものができる、後者だから売れる本になるというのはなく、
正解は一つではありません。

 

↓帯を外したところ。紙資材はカバー、帯ともにヴァンヌーボV(当時)
タイトルフォントはアレンジ作成。

 

2冊ともシリーズゆえ同じデザイン意図ですが、
帯といえどもフルカラー装画を全面にあしらい
存在感を大きくし読者側にプラスの感情を提供する意図。
面積的にもほぼカバーのような考え方です。
 

当時を振り返ると、
単行本という体裁ではありましたが
自分自身が手に取りたくなるようなカラフルで温かみのある
インテリアカタログを作るような心持ちで
デザインしていたように思います。
 
作る側が楽しんでノって作成するものは
読む側にもきっと伝わっていくのではないかなと思っております。