【思い出の装丁_94】でございます。

 

6月から始まったこの真夏日、猛暑続き….
エアコン稼働日がグンと増えました。
また7月5日頃、なにやら世間を一部騒がしていた予言などがありましたね。
そこで、思い出した本2冊をご紹介いたします。

 

電力自由化 発送電分離から始まる日本の再生
2011年 日本経済新聞出版社(現・日本経済新聞出版)刊

四六判、238頁、上製造本

 
大停電(ブラックアウト)を回避せよ! 電力マンたちの暑すぎる夏
2012年 PHP研究所刊

四六判、192頁、ソフトカバー仕様

 

電力〜の編集担当は日経のS様。
S様とは多くの仕事をさせていただきました。
そして、
大停電〜の方は、
現在もお付き合いのあるPHP研究所・S編集長との仕事でございます。
 
いずれも電力問題に関する書籍ですね。
 

PHP研究所・S様との装丁仕事_1
PHP研究所・S様との装丁仕事_2
PHP研究所・S様との装丁仕事_3
 
 
電力自由化………………
 
電力が自由化されると、何がどう変わるのか?
地域独占、送電・発電一体化という先進国でも
まれな日本の電力システムが抱える数々の問題を指摘、
公共政策の視点から抜本的な電力改革案を提示する。

 
………………………..
 
大停電を〜………………
 
3・11以後、電力叩きに奔走するマスコミに対し
口をつぐんできた電力各社社員たちが、
「供給側から見た電力問題」を初めて語った。

 
………………………
 
いまでも記憶に強く残る3.11地震。
それに関わるエネルギー問題、
当時、個人的にはそれまで意識していなかった課題を
計画停電等を経て、深刻に考えざるを得ませんでした。
将来を考えると不安ばかりが募ってきたことを思い出します。
 
当然ですが、出版界もそのテーマに関連する書籍が増え、
デザインを手がけさせていただく機会も増えたのでした。
 
 
2011年の装丁仕事_1
2011年の装丁仕事_2
2011年の装丁仕事_3
 
 

 
●節電に関する本の記事
 
 
装丁に関しては、
編集様よりその方向性をお聞きした後、
電力〜は、どちらかというと書名、帯ネーム等含め
静のイメージで。デザイン的には綺麗な印象に仕上げたつもりです。
読者がじっくり何度も読み込めるような装いに。
一方で、
大停電〜は、ドキュメンタリー風で動きのあるイメージ。
強さや、ややドキッとさせるような仕掛けができればと思った次第です。
帯等の写真階調を反転させたような画像。
こちらは元々このような構成で、送電線鉄塔の青色箇所をコントラスト強く調整し
印象深く仕上げたものです。
 
ビジュアルとしては2冊とも分かりやすいモチーフを選んでおりますね。
 
 
2012年の仕事_1
2012年の仕事_2
2012年の仕事_3
 
 
付き物紙資材は、
電力〜:
カバー・帯:ミセスB グロスニス引き、表紙:アラベール、
見返し:NTラシャ、別丁扉:NTラシャ
大停電〜:
カバー・帯:ミスターB グロスニス引き、表紙:こもん
見返し:ビオトープGA、別丁扉:アラベール

となっております。
 
 
この記事を書いているここ2日ばかりは
猛暑も影を潜め、幾分過ごしやすい気温ですが、
夏本番はまだこれから。電力消費も増えてまいります。
光熱費、物価高騰など新たな課題も出てきている昨今、
出来る範囲で努力はしていくつもりですが、
良い方向へ国が向かうように祈るばかりです。

参院選ももう直ぐですしね。
 
ご紹介した2冊、あらためて読んでみようと思った日でした。