【思い出の装丁_39】でございます。
さて、今回の本は、
36歳、名門料理学校に飛び込む！ リストラされた彼女の決断
2012年 柏書房刊
四六判、460頁（！）、上製本、翻訳読み物
になります。
本書の内容紹介より引用、
36歳で、勤めていた会社をクビに。
思い切って、子どもの頃からのあこがれだった、“ル・コルドン・ブルー”に飛び込んでみたら…
人生の転機に料理を選んだ、ひとりの女性フードライターの記録。
フリン,キャスリーン
ライター、ジャーナリスト。そのキャリアは20年に及ぶ。「シカゴ・サン・タイムズ」紙、
「USAウィークエンド」誌、「スミソニアン」誌などに寄稿。現在アメリカに在住、
シアトルとフロリダを行き来している。
IACP(国際料理専門家協会)理事。著書The Kitchen Counter Cooking Schoolは、
アメリカ・ジャーナリスト・作家協会が選ぶ、2012年度のASJA賞・自伝部門を受賞
ここまで。
著者のキャスリーン・フリンさんは、
当時、文学賞を受賞され勢いに乗られている時期でした。
たしか、本書がはじめての翻訳本とお聞きしたかと思います。
その後、日本では複数の書籍が刊行されておるようです。
自分が手がけさせていただいた著者の他本は
ふと気になることがあり、後にAmazonはじめWEB検索をかけたりします。
いろんなデザインの切り口があり、これがまた勉強になるんです^^
装丁に関して、
デザインのヒントは編集様からいただけますが、基本的にお任せ。
ゼロベースに近いくらい自由度が高いのもあり
ゲラを読みながら構想をあれこれと練って参りました。
文字装、イラスト案や小物写真使用案など迷いましたが、
最終的にシェフ姿の女性を写真にて配置。
（著者ご本人ではありません）
直接的なビジュアルの切り口ですが、
本書にはこれが適してるんではないかなと思ったのでした。
付き物紙資材は、
カバー、帯：OKミューズガリバーエクストラ マットニス引き
表紙：オーディス、見返し：STカバー
別丁扉：OKミューズガリバーエクストラ
当ブログで、このカテ記事を書く際、
現在いただいた装丁仕事だったら、
どのように料理させていただくのだろう
と妄想するときがあります。
当時よりリリースフォントも一段と増えておりますし。
装丁の流れも変わっています。
本書もおそらく違うアプローチをしただろうと思います。
仕事は一期一会。
その時にしかできない表現というものがあるのではないかなと感じます。
そう思うと、ひとつひとつ仕事に気を入れていかなければと
ギュギュッと身が引き締まるのです。
引き続き、精進を続けてまいります。
