【思い出の装丁_100】でございます。
記念すべき(?)節目の100です。が
こちらの記事にも書いたようにスルーっとまいります。
 
 
さて、今回の本は、
 
岐路に立つ中国 超大国を待つ7つの壁
2011年 日本経済新聞出版社刊

 
 
となります。
四六判、264頁、上製造本。
 
現在、高市首相発言に端を発する日中問題が
巷を騒がせておりますが…..
そこで中国に関する本の装丁を紹介させていただきます。
 
津上工作室代表・津上俊哉先生の著書です。
 
 
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大国意識が強くなっていると警戒される中国。だが、その実態は……。
「歴史のトラウマ=途上国意識」「都市と農村の二元問題」
「官制資本主義の増殖」「漢奸タブー」など
7つの壁に直面している超大国の実情に迫る。

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2011年の装丁仕事の記事_1
2011年の装丁仕事の記事_2
2011年の装丁仕事の記事_3
 
 
編集担当はH様。
Hさんにも大変多くの仕事をご依頼いただきました。感謝しております。
一緒にあの元外交官・田中均先生の事務所へ伺ったことも。
めちゃくちゃ緊張した記憶がありますね。
また後日、田中先生の装丁仕事はご紹介できると思います。
 
 
さて、こちらの装丁に関して、
表1バックには壁をイメージさせたビジュアルを、
それにプラスして問題、不安定さなどからドミノ倒しを
連想させるような意図もありました。
 
中国に関する本は、赤基調が多かったのですが、
それはあえて止めておこうというプランでした。
 
 
また現在、この分野周辺の装丁は、
文字構成のみの装丁がかなり多いです。
ビジュアルを使用するにしてもモノクロ階調にして
色を絞るようなタイプなど、やはり装丁にも時代の流れがありますね。
ボク自身、その流れはある程度心得ていますが、
ケースバイケースで、その流れに乗るのかあえて乗らないのか、
その辺りは慎重に考えてデザインさせていただいてます。
 
当時は、ビジュアル+文字という構成が多かったと思いますね。
 
 
付き物紙資材は、
カバー・帯:ミセスB   グロスニス加工、表紙:里紙、
見返し:NTラシャ
、別丁扉:OKフェザーワルツ
となります。
 
 
↓中国に関係した装丁仕事は多い。日本経済新聞出版(社)刊、
PHP研究所刊、朝日新聞出版刊、秀和システム(新社)刊など。


 
●中国・台湾問題の装丁仕事
●習近平氏関係の装丁仕事
 
日本経済新聞出版様との装丁仕事_1
日本経済新聞出版様との装丁仕事_2
日本経済新聞出版様との装丁仕事_3
 
 
また、ほぼ同時期で中国に関する装丁といえば、
下画像の
 
 

 
 
見えざる隣人 中国人と日本社会
2009年 日本経済新聞出版社刊

 
 
がありました。
四六判、264頁、上製造本
 
 
日本経済新聞の記者としてもご活躍の
吉田忠則先生の著書。
 
 
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今や在日最多数民族となった中国人。彼らは何を思って日本にきたのか?
身近な存在にもかかわらず日本人のほとんどが理解できていない
現代日本の中国人の実像を日経新聞編集委員が生き生きと描くノンフィクション。

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2009年の装丁仕事の記事_1
2009年の装丁仕事の記事_2
2009年の装丁仕事の記事_3
 
 
こちらも編集担当はH様です。
本書は、日本経済新聞夕刊で2008年7月に連載された
「台頭する新華僑–揺れる日中のはざまで」
加筆、修正された内容になります。
 
 
装丁に関しては、
ノンフィクションの内容ではあるものの、
写真使用ではなく、もっと抽象的な表現にしております。
帯に「彼らが決して表に出さない本音に迫る」と
ありますが、オブラートに包まれているようなイメージです。
筆で描かれた草原をビジュアルに。
またそれに見る人によりそれぞれ意味を投影できるように。です。
 
 
↓こちらも、吉田先生の著書の装丁仕事。
『農は甦る 常識を覆す現場から』2012年刊


 
 
付き物紙資材は、
カバー:OKミューズガリバーエクストラ マットPP加工、
帯:OKミューズガリバーエクストラ マットニス引き
表紙:里紙、見返し:STカバー、別丁扉:里紙

となっております。