【思い出の装丁65】でございます。

 

さて、今回の書籍は、

 

人生に効く名著名作の読み方 2015年 東京堂出版刊

四六判、256頁、ソフトカバー仕様
あの斎藤孝先生の著作です。

 

世界に名だたる文豪たちが、主に若者の悩みに答えていくというQ&A形式の本。
といっても文豪が著した文学自体にその答えが書いてあるわけではなく
斎藤先生が、読み替え解説していくといった内容。

ユニークでタメになる本なのです。

 

東京堂出版様との仕事_1
東京堂出版様との仕事_2
東京堂出版様との仕事_3

…………….
 

「人生のすべての答えは名著名作にある」
――本書は、齋藤孝さんが人生で様々な問題に直面したときに
側に置きたい1冊を紹介します。

 
失恋からドロドロの不倫、ブラック企業勤務、
生きづらい、寂しい、友達がほしい、モテたい……など、
ありとあらゆる「人生の問題」に、さまざまな文学作品をひもときながら、わかりやすく解説し、
一つひとつの悩みに答えていきます。

 
読み進むうちに「文学って、こんなことが書いてあるんだ!」
「こんなに面白いんだ!」と思えることでしょう。

 
さらには抱えていた悩みも消え去っていること請け合いです。
名著名作の新たな魅力を味わえる、ちょっと異色の「爆笑文学案内」です。
悩めるあなたのための作品や名ぜりふが必ず見つかります。
作家作品のプロフィールつき。

…………….

 
/斎藤孝先生の文庫本仕事/
 

装丁に関しては、編集様とお話し
本書の持つさまざまなキーワードを頭に入れた後、ふと
昔通ってた新宿歌舞伎町のクラシック喫茶にて
ベロア生地のソファに座り名著(文庫本)を読んでる若者

というシーンが浮かんだのですね。
 

「コレだな….と。笑」
上の雰囲気にプラスして「斎藤孝お悩み相談劇場」的なイメージを
表現したという感じです。
主に感覚優先で仕上げたデザインといっても良いかもしれません。
(自分でも書いててよく分かってないかも感)

 

あとは、書名等に使用しているフォントですね。
これを絶対使いたかったという。
モリサワのすずむしという書体で
当時リリースされたばかり。使える装丁仕事はないものかと心待ちにしていた頃です。
時は来た!とニヤリとしてデザインしておりました。
 



 
 
東京堂出版様との仕事_4
東京堂出版様との仕事_5
東京堂出版様との仕事_6
 

また上の仕事以外に
ちょうど時期をほぼ同じくして同フォント使用の仕事が
下のグラフィック仕事です。
 

佐野美術館展覧会ポスター・チラシデザイン
曽宮一念と山本丘人 海山を描く、その動と静
2015(平成27)年
 

この仕事についての投稿記事
 

こちらも、この書体を使いたいという思いが大変強かったのですが、
学芸員の方にデザイン提示した際「フォントが変わってて面白いですね」と
お褒め頂いたことを記憶してます。
そして、それにすぐ気づかれる学芸員様もさすがだな〜と思ったのでした。

 

 
 
●佐野美術館様ポスターデザインの仕事●
 
 
佐野美術館様との仕事_1
佐野美術館様との仕事_2
佐野美術館様との仕事_3
 

人生に効く〜の付き物紙資材:
カバー・帯:サンシオン マットPP加工、表紙:オーディス
見返し:サイタン、別丁扉:STカバー

 
装丁・本文デザイン担当