柏書房様の単行本になります。
四六判、423頁、上製本、2016年刊。
死後100年を経て封印が解けたあのマーク・トウェイン完全自伝です。
以下、本の内容紹介より引用、
自伝、書簡、作品を縦横無尽に行き来し、
100年後の今、トウェインの素顔を探る。
死してなお墓場から語る、稀代の作家のメッセージ。
トウェインは自らの作品が後世に残ると信じていたし、
確信があったから自伝を100年間封印したのである。
100年経っても自分の作品は読まれており、
生きているという自覚があったからこそ原稿を100年後に向けて書き残したのだ。
その傲慢なまでの自意識は天才的人物のものだ。
自己の記憶を紙に記すことでしか自己の存在を証明できない凡人とは異なる。
彼は自分の『自伝完全版』を100年後に出版させるという大博打を打つことで、
「マーク・トウェイン」という天才の創造を完成させたかったのだ。
(略)結果は彼が勝った。(本文より)
ここまで。
装丁に関しては、
まず、写真。
編集者・Y様よりトウェイン写真をどこかに
配置できれば理想とリクエストをいただきました。
候補としてのトウェイン写真を複数拝見しましたが、
実にハンサムで絵になる方でした。
いく通りかのデザイン案(写真大、写真なしなど)を試した後、
結果的に、皆のイメージと乖離していないと思われる風貌のそれをチョイス。
そして一番迫力のある写真でもありました。
デザインモチーフとしては雰囲気の出る
見開き書籍、木目テーブルと組み合わせて構成しております。
色味は全体に若干渋めで。
↓(カバーではなく)表紙写真は、トウェイン出生地の街並み
付き物紙資材は、
カバー・帯:ヴァンヌーボVG グロスニス引き
表紙:OKサンドカラー OPニス加工、見返し:NTラシャ
別丁扉:OKサンドカラー
400頁強で読み応えたっぷりの本です。
100年もの長きにわたり封印されていた自伝。天才・トウェインの自伝完全版を
どうぞご高覧くださいませ。
装丁・本文デザイン担当