この記事は別ブログより一部改編し掲載しております。
もうすぐクリスマスです。まあ毎年恒例なのですが、
子供達とカミさんにプレゼントをあげます。
今年は特にそれぞれ欲しいものがクリスマスまで待ってられない!
なんっつう状況だったので、早めの贈り物となりました。
次男:ジョジョのゲームソフト。キーボード、マウス、Switchアダプター。
長男:JUDGE EYESキムタクのゲームソフト。後発であとひとつ何か欲しいはず。
カミさん:金運が良くなる^ ^薄黄色の革財布。
当然、すべてボクのポケットマネーからですよ。
お父さんは大変なんですよ〜(笑)
そうそう自分にもクリプレを買いましたよ。
尊敬する装幀家、間村俊一氏の創作論、作品集。
「彼方の本」(筑摩書房刊)です。
11月に刊行されたばかりです。(上の大画像)
装幀を手がけた約三百点の書影がフルカラーで掲載されております。
その端正な書影の数々にただ、ただ。。。。。圧巻…..ため息。
大御所で、今でもMACコンピュータで作業されず、
写植を切り貼りし版下を作り、
色指定して入稿されているはずです。
現在、その入稿方法で仕事される方はほぼいらっしゃらないです。
しかし、貫いていらっしゃいます。
ただ、氏でしかできない仕事領域があるはずですし、
編集者にも(もちろんデザイナーにもですが)
ファンが多いので仕事が依頼されるのです。
書影を拝見すると写植でも完成度が高いキレイな書体、
MM-OKL、YSEMなど吟味して数種しか使われていない様子が
伺われます。主に明朝体。特に近年の作品群はそのように
見受けられます。
現在主流のデータ入稿で進めれば、
依頼者側ははるかに進行スムーズと思いますが、
その(一見手間がかかる)入稿方法なんか関係ないステージの方なのです。
いや、それすらも依頼者は良い経験したと感じるかもしれない。
そういうオンリーワンの方なのですよ。
自分自身も5、6年、版下(写植、色指定)工程を経験したのですが、
色校正が上がってくるまで読めない部分がどうしてもあるのです。
そういう不安と楽しみが混ざった複雑な感情と一緒に過ごし、
成功と失敗を重ねていく。それが経験値となり、
次に生かされていくのですよね。
現在のデータですべてを管理し、イメージをすぐ具現化でき、
修正、調整も簡単にできる工程も大変素晴らしいのですが、
アナログ方法も良い面がたくさんありました。
時間もゆっくりと流れていたように感じます。
↓中頁。銀マット箔押しの使い方が印象的です。
そして、上にあげたオンリーワンのデザイナーというのは
意識はされていないと思いますが自己ブランディングが完璧なのです。
現在、セルフブランディングなんて言葉がありますが、
ものづくりで成功されてる方は昔から自然とそういう事を
されているのですね。
ただ、そこまで確立するには、
長年、良い意味での頑固さで、こだわり、譲らない姿勢を貫かれてきたはずです。
それと仕事を取るために人脈とかなんとか世間でいいますが、
人脈なんて意図的に作ろうと思ったって、
そういう時は相手もそう思ってるだけです。名刺の数が人脈ではないです。
そうではなく小さな仕事から始まり、たまに険悪な関係になっても持ち直し、
また仕事をし絆を深めていく。信頼関係となる。
そういう関係をいくつも持ってるのが本当の人脈というのではないでしょうか。
人脈を簡単に作ると、壊れる時も簡単だしそれっきりと感じます。
関係が深いと数年間(あいだ)が空いてもまた関係が復活する。
そんなもんだと思います。感情を持つ人と人ですから。
間村氏の本を拝見すると、お仕事含め生き方そのものが垣間見れるのですが、
このような素晴らしい作品集を出版されるデザイナーは限られてくると思います。
そういう器の人にこういう機会が自ずと発生してくるのです。
そして、ボクはボクでしかありませんので
このようなリスペクトできる偉大な先輩のお仕事は拝見しつつ、影響も受けつつ
自分にくる仕事案件を楽しみながら、人生を満足いくように生きるだけです。
最後に….中頁で見かけた色指定。
氏のリッチブラックの掛け合わせ%を目にし、
「得した!」と思ったのでした(=^▽^=)