【思い出のグラフィック】でございます。

 

今回は、
佐野美術館様の展覧会、ポスター・チラシデザインの仕事です。
 
この記事でチラッと出てきましたが、
こちら仕事は当ブログ開設前のもの。
投稿記事はないため、あらためて振り返ってみます。

 

曽宮一念(そみやいちねん)と山本丘人(やまもときゅうじん)
2015年(2024年の展覧会ではないのでご注意ください)
B2・A3(中吊り)ポスター、A4チラシ
 
 
サノビ様とも10年近いお付き合いになっており
その貴重な経験がメイン活動の装丁仕事に
活きていると感じます。有難い限りでございます。
 
そしてなにより、デザイン物が
街に掲出される事、非常に嬉しいです。

(自分に素直に^^)
 
 
佐野美術館様との仕事_1
佐野美術館様との仕事_2
 
 
以下、展覧会チラシ裏面よりリード文を引用、
 
海山を描き続けた洋画家・曽宮一念と日本画家・山本丘人。
その表現は対照的です。一念は刻々と変化する自然の姿を瞬時にとらえ描き出しました。
キャンヴァスの上を躍動する線、澄んだ色づかいは、噴煙をかぶり、
夕日を浴びた一念が体感したままの瑞々しさに溢れています。
丘人は雄大な自然の彼方をじっと見据え、時をかけて描き上げました。
絵絹の底から渋い光を放つ金銀彩、色と渾然一体となった筆あとは、
丘人の心の裡から生み出された夢幻の情景を表しています。
油絵具の粘り強さを生かした伸びやかな一念の作品と、
岩絵の具の奥深い煌めきが刻まれた時を示す丘人の作品。
画材も作風も異なる二人の代表作約70点が、初めて一堂に会します。
油彩画と日本画の特性を生かしつつ、
ともに自然への深い観照から作品を創り上げた二人の足跡をたどります。

 
ここまで。

 

こちら展覧会は、ともに東京美術学校(現東京藝術大学)を卒業された
洋画家・曽宮一念と日本画家・山本丘人の海山を魅力的に描かれた絵の
コラボレーション展示でした。
 
爽やかで色鮮やか、生命力に満ち溢れた絵画の数々、
スタイルの違う二人の展示に圧倒された記憶があります。

 


 
 
佐野美術館様との仕事_3
佐野美術館様との仕事_4
 
 
ポスターデザイン製作においては、
まずサイズ感を把握することで、掲出されると環境に溶け込み
想像より弱く見えてしまうなと感じることが多いです。
季節も関係するかもしれません。
これは装丁仕事にはない感覚でした。
 
そして、デザイン上で「いつどこで何の展示があるのか伝える」という
主要ポイントは確実に押さえつつ、展示物の魅力が引き出せるような
それでいて美術館に行ってみたい!という感情の部分をくすぐることが
できたらと思ってます。
 
 
●佐野美術館様ポスターデザインの仕事●
 
 
また、
ポスターにおいての作品印刷再現は非常に神経を使うところです。
自分はデザイン面での色をメインに確認、
作品自体の色については、
よりお詳しい学芸員・広報の方がメインでチェックされています。
毎回、色校正を再校までは確実にとり、印刷所も色再現に尽力されてます。
 
この時は特に、左上の曽宮一念作品、
山の中間色、この色出しが難しかったように思います。
印刷所も細かい指示に対応されていらっしゃいました。
 
そのように、関係者のお力(チカラ)の結集が
完成品となっていくのですね。
 
 
佐野美術館様のHPは→コチラ(外部リンク)
是非、現在の展示、今後の展示にもご注目ください。