岩崎学術出版社様の新刊単行本です。
A5判、448頁、ソフトカバー仕様
本書は、認知療法という今最メジャーの心理療法の開祖アーロン・T・ベックの筆による
認知療法の真価を決定づけた名著『うつ病の認知療法』(初版,1979年)の
50年近くを経ての改訂版です。
大野裕先生監訳でございます。
編集担当・S様です。
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以下、本の内容紹介より引用、
うつ病の認知モデルについての最新理解が盛り込まれ、
スキーマに焦点を当てた章も新設されるなど、
実に85%が新しい内容に。
1979年の初版から50年近くを経ての大改訂。
うつ病の認知モデルについての最新理解が盛り込まれ、
スキーマに焦点を当てた章も新設されるなど、
実に85%が新しい内容に。
「既存のマニュアルに縛られていたのでは,
クライエントに本当に役に立つ支援を行うことは難しい。
セラピストがクライエントと一緒に工夫をしながら,
本当に役立つ道を見つけ,進んでいく。
そうした道程のなかでの気づきを集め,改訂したものが本書である。
本書は認知療法の臨床の進歩とともに成長を続ける,
生きているマニュアルである」(「監訳者まえがき」より)
目次
第1章 概要
第2章 情動の役割と治療関係の本質
第3章 治療的面接の構造
第4章 初回セッション:認知的な理論的根拠の提供
第5章 行動技法の応用
第6章 認知的技法の統合
第7章 スキーマ:コアビリーフと基底にある仮定
第8章 併存疾患への対処
第9章 自殺傾向のある患者の治療
第10章 ホームワークのセラピーへの統合
第11章 終結と再発予防
第12章 さまざまな環境と集団のための修正
第13章 認知療法で遭遇する一般的な問題
第14章 詳細な症例報告
第15章 認知療法と抗うつ薬
第16章 認知療法の治療効果と持続効果
ここまで。
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装丁に関しては、S様より
約450ページの大ボリュームの理論書ですが、
高い年代の方だけでなく
若い臨床家(医師、心理士中心)に実際に読んでいただける本にしたい、
ただ定価もそれなりに高く、また名著の改訂版でもあるため
カバーは高級感とクラシック感を出していただければありがたいです。
かつ、若者にもアピールするフレッシュさがあればというご希望でした。
大野先生の監訳者序文を参考にさせていただきつつ、
複数案提出したなかで選ばれたのが、上画像のデザイン。
高級感とクラシック感、そしてフレッシュさ(いまっぽさ)も
併せ持つデザイン。になってますでしょうか。
加工はマットPPに指定させていただきました。
↓表紙には「里紙」を使用、背のベタ面もビシッと良い感じに。
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本の内容を鑑みたうえで、
編集様との会話や言葉の中から、
その装丁デザインのキーワードを探り出し
形にする仕事は、あいも変わらず難しくもあり、楽しくもあり、
そして、そして完成した本が手元にくると
この上ない充実感を得ることができます。
本書が、幅広い年齢層の臨床家(医師、心理士)の皆様へ
届かれること、心より願っておる次第です。
どうぞよろしくお願いいたします。
6.20頃発売予定
装丁担当