【思い出の装丁_55】でございます。

 

先日、PHP研究所の単行本編集長と歓談させていただく機会がありまして
大変有意義だったのですが、その会話中に昔話もあり…
そういえば、PHP文庫も多数お仕事させていただいたな。
紹介させていただこうと思い立った次第です。

 

今回は、イレギュラー記事ということで
いずれ1冊づつフィーチャーする機会が出てくるかもしれませんが、
まずは、まるっとPHP文庫デザイン記事になります。

 

・思うままに夢がかなう超瞑想法   2014年
・ストレス知らずの対話術 コミュニケーション力を鍛える 2015年
・伊藤真の考え抜く力 思考力を鍛える90のメソッド  2014年
・日本人の原点がわかる「国体」の授業   2016年
・イチローの哲学 一流の選手は何を考え、何をしてきたのか    2014年
・大人でも間違いやすい日本語のマナー常識   2015年
・ユダヤ式交渉術   どんな相手でも必ず成功を勝ち取れる  2015年
 
 
などなど。です。
 

上画像の文庫仕事は
その多くが編集者・Y様とのお仕事になります。

 

他の文庫デザイン_1
他の文庫デザイン_2
他の文庫デザイン_3

 

装丁に関しては、
文庫という判型自体が極めて小さなサイズですし
またボクが担当のPHP文庫群はビジネス書内容ということもあり、
それぞれの書名サイズは大きく立つようにし
使用フォントはスタンダードで綺麗な書体を選んでおります。
全体的に明快なデザインが多いですね。
(文芸書はまた違うアプローチがあると思います)
 
 
朝日選書シリーズのデザイン
 
こちらは別の実用・ビジネス系文庫デザイン
 
KKベストセラーズ_心のバイブル文庫シリーズ
 
 
著名な著者は、
文字情報とともに視覚的にも訴求できるため
写真を帯に配することも多いですね。
文庫本はほぼ毎月刊行される出版社が多く、
書店で面陳される期間もそれほど長くはありません。
類書ひしめく文庫の中で目立つには。
ということをまず考えます。
また、文庫デザインは基本フォーマットが決まっていることが多く、
 
・カバー表1
・帯表1
・帯表4

 
のみをデザインすることがほとんどです。
 
 
表1のみですので
何かこう1枚絵を描いているようなフィーリングが個人的にはあり、
微妙に単行本装丁と違う感覚があるのです。
(自分だけかな)
 
 
↓他社の文庫デザインいろいろ(2002〜2018年の仕事)
だいわ文庫(大和書房)、SB文庫(ソフトバンククリエイティブ)
朝日文庫(朝日新聞出版)、日経ビジネス人文庫(日本経済新聞出版)


 
 
上の編集長とのお話のなかで、
1冊の本が完成するには数多の工程を経て1年、また数年かかることもあるとお聞きしました。
それにかかるコストも高額です。
それはこの小さな判型の文庫本も同様なのです(書き下ろし)。
著者、編集者その他関係者の情熱とエネルギーが凝縮されているのですね。
 
 
他の文庫デザイン_4
他の文庫デザイン_5
他の文庫デザイン_6
 
 
最後に….S編集長。
「お土産のお菓子、美味しくいただきました。有難うございます<(_ _)>」